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気圧の話(上田先生)

理数科目担当の上田です(^-^)

今日は気圧の話をしていきましょう。

地球の表面は空気に包まれており、この空気が気圧を作り出しています。

地上ではおおよそ1013hPa程度が平均的ですが、大気は常に揺らいでおり、気圧も常時変動しています。といってもせいぜい±20hPaぐらいが普通ですが。

我々に大気は見えませんが、見えたらおそらく波打ち、うねる海のようにみえることでしょう。

大気のうねりはそのまま気圧の変化につながります。

低気圧や高気圧という言葉は、ニュースや理科の授業で聞いたことがあると思います。

大気の中で、周囲と比較して気圧が低い場所を低気圧、比較して気圧が高いところを高気圧と呼びます。

これらの名称があくまで場所の名前であることに注意してください。

気圧が低いところでは周囲から空気が流れ込み、上昇気流を形成します。

気圧が高いところでは空気が流れだし、下降気流を作り出します。

台風などは、低気圧の中でも特に大きな部類のものの一つです。

熱帯低気圧は強い日光により暖められた空気が上昇し、空気が上空へ移動してしまうため気圧が低下していき、低気圧となったものです。

上昇気流には大量の水蒸気が含まれており、上空に送り込まれると冷えて水に凝結します。凝結した水蒸気は潜熱という熱エネルギーを放出するため、周囲の空気が暖められ、さらに上昇気流を強化します。

このようにして上昇気流がどんどん強くなり、気圧がガンガン下がっていくため台風の中心気圧は940hPaを下回るようなこともしばしばあります。

低気圧が来ると頭痛がする、古傷が痛むというのはこの低圧によるものと言われています。

私も小さい頃は、こんなにも気圧が低いのならば体が軽くなり、しまいには空も飛べるのではなんて思って、台風の日にもかかわらず外を走り回っていたこともあります。

もちろん、違う意味で空も飛べそうでしたが、低気圧でヒトの体は浮きません。

一方、海面がこんなにも低い気圧にさらされると、掃除機に吸い上げられるように海面の水が吸い上げられます。このようにして上昇した海面がもし陸地に接近、ブチ当たると高潮と呼ばれ、沿岸地域に多大なる被害をもたらしていくのです。

台風の時は川だけではなく、海にも近づいてはいけません。